=Column 医食同源 第9回= 山葵(わさび) Wasabia Japonica
今回のテーマは、「わさび」です。わさびは、アブラナ科、ワサビ属の多年草植物で、数少ない日本固有種です。わさびは日本の食文化に欠かせない食材で、古くは 飛鳥時代から利用されていたことがわかっています。わさびが栽培されるようになったのは、江戸時代初期です。そして、現在のようにお寿司の薬味として使われだしたのは、江戸時代の文化・文政年間(1804年~1830年)ごろからです。
わさびの辛味成分は、わさびの細胞内にブドウ糖とからし油が結合した配糖体であるシニグリンという形で入っています。シニグリン自体には辛味はありませんが、すりおろすことにより組織の中に存在するミロシナーゼという酵素が働いて、加水分解という化学反応をおこしてアリルからし油(アリルイソチオシアネート)が生成されます。このアリルからし油は揮発性のため、ツーンと鼻に抜け、
味覚・嗅覚細胞を刺激します。効能は、胃を刺激し、食欲増進作用、免疫力向上、がん発生のリスク抑制、強い抗菌作用などがあります。わさびには、この他にもビタミンB1の合成増強、ビタミンCの安定化作用、認知機能改善作用、抗酸化作用、抗寄生虫作用、血流改善作用、美肌効果など多くの効能があります。
わさびは、バターと組み合わせると、とてもおいしいことを、最近はじめて知りました。調べるとたくさんのレシピがありますが、今回は キャベツと竹輪のわさびバターパスタ です。
フライパンに、オリーブオイル大さじ1を入れ、みじん切りにしたニンニク1片を弱火でじっくり炒めます。次に、一口大に切った竹輪1本とザク切りキャベツ150gを投入し強めの中火で炒め、塩コショウを振ります(味濃いめの方が美味しいですよ)。その間に、パスタ100gを茹でます(お湯1リットルに お塩小さじ2)。茹で上がったパスタをボールへ移し、バター15g、本かつおのだし小さじ1/2、コショウを振り、からめてからフライパンに投入します。最後に、チューブわさび10cmを入れてよく混ぜて出来上がりです。バターのコクと竹輪の旨味、キャベツの歯ごたえとやさしい甘み、そこへわさびの辛さと香りが組み合わさります。その斬新さは、涙が出るくらいに感動的です。
もっとシンプルに、バターとわさびの組み合わせそのものに意識を集中するのなら、わさびバタートーストがおすすめです。食パン(パスコ超熟10枚切り)1枚をトースターでこんがりと焼き、常温で柔らかくなったバター15gにわさび小さじ2を混ぜ合わせたもの(バター多めです)を、塗って完成です。
純粋な、わさび&バターが楽しめます。
わさびの花の花言葉は、「うれし涙」です。みなさん、最近 うれし涙を流したこと、ありますか?
私は、あります!前職場で私が診察させていただいた患者様が、わざわざ溝の口まで内視鏡検査のために来院してくださった時です。随分と距離が離れているのに、と思い とてもうれしかったです。
その瞬間ごとに、自分の持ちうるすべての技術を総動員して内視鏡検査を行わなければならいない、と改めて思いました。
まさに、一期一会です。
2025.7.18
Blue rose bud

